モルタルの問題点
クラックが生じる恐れがある
初期におけるモルタル自体の乾燥収縮が避けられません。
大壁のため、構造体の変形や挙動による構造クラックが起こりやすい工法です。工期が長い工法
現場で水を加える湿式工法ですので、乾燥のための養成期間が必要です。
(下塗り、むら直し各々の工程毎に2週間以上できるだけ長期間の放置が必要です)結露が発生しやすい
防水紙アスファルトフェルトを用いた工法ですから、室内の水蒸気の逃げ場がなく、理論的に結露しやすい構法です。耐震性への疑問
ワイヤラスをタッカー釘(大型ホッチキス)で取り付け、モルタルを固定する工法です。
地震で構造体が動いた場合、壁自体には変形性能がないために脱落する恐れがあります。
阪神淡路大震災でも多くの被害例を見ました。施工技能に左右される
現場で材料のセメント、砂、水などを容積比調合し混練してモルタルを作ります。
モルタルの材料品質の確保には十分な注意が必要です。
小さな左官こてを用いて平滑な面を構成していきます。職人さんの技能(上手い下手)で仕上がりが左右されます。
サイディングの問題点
反り、たわみが生じやすい?
厚さの薄いボード(厚さ12mmが主体)なので、下地の影響を受けやすい工法です。
吸水性のある材料で、表面だけ防水処理されているため、表裏面の含水率の差等により反りが発生すると言われています。シーリング材が切れやすい?
サイディング材は比較的乾燥収縮率が大きく、板長も長いので温度変化によって伸び縮みがあり、目地シーリング材も絶えず収縮を繰り返しています。
塗装済サイディング材では目地シーリング材が露出したままになり、紫外線や雨水による劣化を受け易く耐久性では不利な工法です。漏水し易い?
(財)住宅保証機構発表の保証内容は、外壁からの漏水事故が約50%と最高で、そのほとんどが サイディング材です。
サイディング材は通気工法主体で、防水紙に透湿防水シートを用いた2次防水工法ですが、防水紙の長期耐久性は疑問でまた、メンテナンスは不可能です。メンテナンスが困難な仕上げ
塗装済サイディング材が主体で、新しいうちは綺麗ですが、通常品は5~7年で色があせて(変褐色) しまいます。
高耐久性塗装品も少品種ありますが高価です。
タイルやレンガ調での複雑な色使いは一見豪華に見えますが、再塗装で同様な意匠を再現することは不可能です。
製品寿命が比較的短い種類もあります。
すでに非常に多くの種類があり、新デザインを発表するたびに種類が増えていますが、売れ行きの悪い製品は廃番なってしまいます。
修理、増改築など同じデザインのサイディング材を探すことは困難で、また、旧外壁と色合わせを行うことも不可能です。